発売年 | 1982 | 定価 | ??? | モジュール | 280 | |
機能 | 秒表示 | ○ | アラーム | ○ | 音 | ○ |
曜日表示 | ○ | SW | 1/100 | ライト | ○左 | |
年設定 | - | DT | - | ボタン数 | 4 | |
特徴 | G-SHOCK誕生前夜。CASIO スポーツウォッチの完成形 |
1982年にカシオから発売されたダイバーズウォッチ、DW-1000 です。
カシオ初の「200m防水」モデルで、カシオのビンテージダイバーズモデルは「カジキマグロ」のアイコンが描かれているものが有名ですが、本モデルは文字盤にダイバーのアイコンが描かれています。
写真はミラー地の文字盤に赤枠のモデルですが、これ以外にも黒文字盤にミラー地の枠の組み合わせのモデルもあります。
私はいわゆる「ガチのスポーツウォッチ・ダイバーズウォッチ」は1本も持っておらず、実はG-SHOCKもほとんど持っていません。(ネットオークションで他の欲しかった時計にセットで付いてきたものだけ)
そんな私がG-SHOCKについて語るのもアレですが、今回紹介するCASIO DW-1000 は、1983年の初代G-SHOCKの誕生より前に作られた、CASIO ビンテージダイバーズウォッチの一つの完成形といえます。
ステンレスボディの前面にプラスチックベゼル(バンパー)をビス留め、という DW-1000 の特徴は、当時(1970年代後半〜80年代前半)の他社モデルでもよく見られた手法で、防水性を売りにした当時のスポーツモデルの代名詞といえます。
SEIKOの「デジボーグ」や「シルバーウェーブシリーズ」などで、このスタイルを採用したモデルが多く見られます。
一方、皆さんご存じの CASIO G-SHOCK は、外殻から独立した内部機構や衝撃吸収のための樹脂ベゼルの採用により、それまでの「腕時計=壊れやすい」という常識を覆した腕時計で、現在ではCASIOの代名詞ともなっています。
G-SHOCK の樹脂ベゼルは本体に「拡げてかぶせる」方式のため、材質は F-100 や F-200 で採用された硬質樹脂と比べると若干柔らかい(そして耐久性に劣る...)ポリウレタン樹脂が採用されています。
1980年代後半以降、G-SHOCK が爆発的に売れ、他社のスポーツモデルがほとんど売れなくなってしまったため、結果的に、防水性を売りにした腕時計は「フルメタルのダイバーズウォッチ」と「全面樹脂ベゼルのG-SHOCK」とに二極化してしまいました。
G-SHOCK は耐衝撃性を重視しているため長らくステンレスの外装は採用されず、G-CHOCK ブランドでメタルの「MR-G」が発売されたのが1996年、初代G-SHOCK のようなスクエアなデザインのフルメタル G-SHOCK が発売されたのは、なんと初代 G-SHOCK 発売から35年以上経った2019年です。
この間、DW-1000 のような「ステンレスボディ+前面樹脂バンパー」という構成のモデルは他社も含め「ほぼゼロ」です。
そろそろ「ステンレスボディ+前面樹脂バンパー」のモデルが G-SHOCKの新シリーズとして出てきても良い頃かと思います。
個人的には大いに期待したいところですが、最近のG-SHOCKはどんどん高級路線に突き進んでおり、2018年に発売されたフルメタルG-SHOCK は50,000円オーバーと、手軽には手が届かないモデルとなってしまっており、G-SHOCKブランドで今さらシンプルデザインの新モデル発売は期待薄かもしれません。
いずれにせよ、DW-1000 は、デザイン的には初代G-SHOCK(DW-5000)のベースになっていると考えられますが、G-SHOCKの誕生により、DW-1000 のようなデザインのデジタル腕時計がその後長らく(そして今も)出てきていないというのは、G-SHOCKの功罪相半ば、といったところでしょうか。知らんけど。